情報化社会や国際社会になるに伴い、日本語は外来語の占める率が益々高くなりつつある。実際に日本語の言語生活を見渡してみても、外来語の使用の多いことに驚かされる。専門語を除く日常的に使用される外来語の正しい発音と表記は、外国人学習者が克服すべき大きな課題であるだろう。漢字圏学習者に目を向けてみても、外来語表記法の学習には手を焼いているのも現状である。
本稿では、LARPに参加した台湾の東呉大学の大学生が書いた作文の中に見られる外来語の表記を調査した。音声が表記に如何に影響するのかを調べるために、学習者の習得し難いとされる特殊拍に注目し、特殊拍の含む外来語に絞って分析した。モーラ言語である日本語と分節言語である台湾人学習者の母語に焦点を当て、台湾人学習者の母語の音声が如何に外来語表記に影響するのかを、初級・中級・上級に分けた縦断的作文データから調査し、外来語の誤りがどのように変化していくのかを分析した。LARPの中で長母音と促音を含む外来語は多く使用され共に誤りが目立ち、LARPに出現する外来語に見られる特殊拍の延べ語数の高い順に、長音(217/485)>促音(87/485)>撥音(12/485)であった。特殊拍の含む外来語の誤りの頻度の高い順は促音(19.3%, 87/449)>長母音(9.6%, 217/2243)>撥音(1.4%, 12/861)という結果が出た。
縦断的分析の結果、初級から上級の習得段階に於いて、特殊拍を含む外来語の誤りが減っていることが確認できた。縦断調査から特徴的に言えることは、「カプル」のような必要箇所に促音「ッ」を付けていない外来語(促音が脱落した表記した外来語)の誤りが上級レベルに達しても目立ったことである。
最後に、上級レベルまで誤りが残った促音を含む外来語の表記の効果的な教育を図るための指導案を提案し、最後に本研究で至らなかった点を纏めた。
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