2012年7月19日木曜日

接触場面におけるメタ言語表現についての一考察 -台湾人日本語学習者を例として- 要旨  談話理解やコミュニケーションにおいて、メタ言語表現は重要な役割を担っていると考えられる。本研究では、接触場面における台湾人日本語学習者のメタ言語表現を調査・分析し、メタ言語表現を使用することで、コミュニケーション上の問題を解決することができるかを考察した。 調査方法として、高雄第一科技大学日本語学科に在籍する台湾人日本語中・上級学習者と日本人日本語母語話者の会話を録音して分析し、メタ言語表現の使用実態を観察するとともに、フォローアップ・インタビューを行い、会話におけるコミュニケーション上の問題を分析した。それらをもとにメタ言語表現の指導を実施し、再度会話を行い、メタ言語表現の指導前と後でコミュニケーションに変化が見られたかどうかを観察した。 指導前の学習者はメタ言語表現の使用数もバリエーションも少なく、「唐突な話題転換」、「沈黙」、「聞き流し」といった問題点が多く見られた。また、フォローアップ・インタビューを通し、学習者自身が自分の問題点に気付くことができた。 これらをふまえ、メタ言語表現の指導を行った。指導にあたっては、日本語の言語使用背景の理解に重点をおいた。その会話の相手や場に応じた日本語独自のルールがあるということを意識しながら、コミュニケーション上の問題解決方略としてどのようにメタ言語表現を使うか、という指導を行った。 このような指導の結果、「唐突な話題転換」や、「沈黙」、「聞き流し」が減少し、「話題の提示」、「流れ表示」、「他者発話焦点化」といったメタ言語表現の増加が見られ、母語話者の評価も上がった。 キーワード:メタ言語表現、コミュニケーション、 フォローアップ・インタビュー

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